臼井甕男先生とレイキの源流:「靈氣」は悟りの体験から始まった

現代のレイキヒーリングには、さまざまな流派やスクールが存在しており、創始者・臼井甕男(うすい みかお)先生の人生や「レイキがどのように誕生したのか」という歴史の解釈も少しずつ異なります。

わたし自身が個人的に一番大切にしているのは、臼井先生が京都・鞍馬山に籠られた目的です。

結論から言えば、臼井先生は「レイキを授かるため」に鞍馬山に籠られたわけではありません。
彼が求めていたのは、“悟り” = 安心立命の境地
つまり、「人はどう生きるべきか」「この世の真理とは何か」を、頭ではなく体験として理解するために、21日間の断食と瞑想に挑まれたのです。

「宇宙即我、我即宇宙」:レイキは悟りの副産物だった

修行の最終日、臼井先生はまるで雷に打たれたような衝撃とともに、宇宙と一体となる体験をされます。
この瞬間に彼の身体には、宇宙の根源的な生命エネルギー “靈氣” が満ちあふれました。

靈氣とは、日本において古くから「氣」や「いのちの力」として知られていたもの。
万物を生かし、育て、調和させる宇宙の生々発展をうながすエネルギーです。

宇宙と自己が一致したその体験こそが、臼井先生のレイキヒーリングの源流であり、 本来のレイキとは、単なるヒーリング手法ではなく、宇宙との一致=悟りの境地から自然に発露した“道”のようなものだったのです。

レイキとは、「宇宙と一致する」ことから始まる癒し

靈氣の力は、病気や不調といった “宇宙とのズレ” を整え、本来のバランスと調和の状態へと導いていくものです。
ですからレイキヒーリングとは、「癒しの技術」である前に、宇宙と一体となった自己から自然に流れるエネルギーの現れ。

昨今のスピリチュアルで語られる“ワンネス”と似ているようで異なり、 臼井先生が体得されたのは、もっと「道的」な悟り。
つまり、自我(エゴ)を脱ぎ捨て、空っぽの器として宇宙を受け容れるような境地だったのではないでしょうか。

禅や武士道、古神道とも通じる「道」の精神

この「空になり、宇宙と一致する」という思想は、 宮本武蔵の『五輪書』や、オイゲン・ヘリゲルの『弓と禅』などでも語られています。 また、禅・武士道・古神道といった日本の伝統的精神文化とも深くつながっています。

古神道の概念にある「禊(みそぎ)」「祓い」なども、自分自身の穢れを清め、エゴを脱ぎ捨て、 鏡に映る“我”を見つめ直すことで、「かがみ」から“が(我)”を取り除いて「かみ(神)」となる——
そんな道の在り方にも、レイキの本質は通じているのかもしれません。

結びに:レイキは“悟り”から自然に流れ出す「いのちの道」

臼井先生が鞍馬山で得られたレイキは、決して「技術」や「癒し方」だけを求めた結果ではありません。
それは、人としてどう生きるか、自分という存在の本質は何かを問い続けた“道”の果てに現れたもの

だからこそ、私たちがレイキを学び、実践するということは、 単に癒しを施すことだけでなく、この命をどう生き切るかを探求することに他なりません。

靈氣とは、宇宙と一致することで自然に溢れる、生命そのもののエネルギー。
今この瞬間を、深く、誠実に生きることから、その流れは始まっていきます。


 

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ねう

幼少期から自己肯定感の低さ、ネガティブ思考、自分らしさがわからないといった「生きづらさ」を抱えていた。「人はなぜ生きているのか」「どうすれば幸せになれるのか」という問いに対する答えを求め、哲学・心理学・スピリチュアリティを探求し続ける。その結果、日本古来の精神性を思い出していくことこそ、苦しみを卒業して幸せに生きる方法であるという気づきに至った。

レイキ・ヒーリングサロン&スクール "Soul & Self" を立ち上げ、これまでの学びの集大成である『伝統靈氣道』を通して、日本古来の精神性を目覚めさせることを天命として、京都・鞍馬山を中心に活動している。

https://www.soul-and-self.com
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